2月15日の日記

2007年2月15日 読書
ISBN:4022574844 単行本 金井美恵子 朝日新聞社 ¥1,575

これを読みながら、職場の先輩の「お前の現状、フリーターやん」という言葉を思い出して、うわあ。身も蓋もないですね。と傷付く、というほどの形容は自らしたくないものの大きくたじろいだのは確かだった。言われても仕方がないとはいえ人から指摘されたくない部分だったから。ちなみにその先輩は先日私に「ああ、お前の心の病気がうつったわ」とも言ったわけであり、私はいじられキャラという担当をいつの間にか割り振られている以上それが時に行き過ぎ乱暴な言葉が飛んでくるのは仕方がないにしても、言っていい事悪い事がありますよと私が怒るのはどことなく御法度である雰囲気を同時に受け取っている以上はその場の空気に乗っかってへらへら笑っているしかなかったのだった(が、「ひでー、あはは」と咄嗟に返す事もできなかった)。

どうでもいいんだけど。被害者を気取るのも下らなくなって(だって言われて当たり前の事ばかり)、色んな事がどんどんどうでもよくなって無感動さに馴らされていっている。そういえば私にはかつてこの小説のようにジャーゴン(という言い方は良くないかな)で会話できる友人を持った事がないし今後もないだろう事はある種のコンプレックスになっていて、といってすべての物事や人達に「けっ!」と背を向け距離を置くほどの潔さも優位性も持てずに、つい僅かな羨望の入り混じった冷ややかな視線を送ってしまうのだが。まあこれもどうでもいいですね。
いや、小説自体は面白かったですがどう感想を書けばいいか困りました。こういう長いセンテンスと、登場人物の成長やら変化やらのわざとらしいテーマが掲げられていないところが好きです。

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繭

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