仕事のことで、またある入居者の事で先輩達と話し合う。

痴呆(認知症って言うべきなんですかね)のある入居者の場合、つねったり殴ったりしてきたとしても「このやろ!」と思いつつもこっちが同じ行為を行う事はもちろんあってはいけない。だけどそうではない、しっかりした人のふるう目に余る暴力や暴言というものに対しては、私は「その人の人格というものを認めた上で」一発叩き返すくらいの事はします、と言い切った。その場にいた職員は、確かにそのくらい認められないと精神的にもたないと賛同してくれる人もいた(実際平手打ちをかました人もいた)。
現状を知らない人からは「お年寄りの尊厳が」「プロとしてあるまじき」「受容・共感を…」と山のように反論が来るだろう事は承知の上で私は(少しためらいつつも)そう断言したい。尊厳がを主張していい限度を、超えている人もいる事を断っておきたい。当たり前の事だが、職員だってプロである前に人間であるわけで。

具体的に書いていいものでもないかもしれないけど、職員をアゴで使ったり気に入らない事があれば怒鳴ったり手を上げたり、あげくの果てには職員のプライベートな部分を突くような嫌らしい真似もしたり(「ろくに結婚もできんくせに」)だとかきりがない。細かい事を書くと知り合いが見ているかもしれないからこれ以上は伏せるけど…。
職員だけでなく、他利用者がそれによってストレスや迷惑をこうむっている状態でもある。

以上はこのユニットに関わる職員全員が問題としているある男性入居者の事であるけど、元々他ユニットで喧嘩をして今のユニットに移って来たわけで、「なら、再び別ユニットに移ってもらったりして、痛み分けみたいな事はできないんですか?」などと口にしてみたけど。無茶な〜って感じだろうなあ。でもそのくらい、皆限界まで我慢している。我慢できない人は体調を崩すか、辞めている。

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ユニットケアの利点というと「なじみの関係ができる」というキャッチフレーズがあるけれど、デメリットが沢山ある事に関してはどの程度認識が共有され、かつ効果的な解決案があがっているのだろうか。入居者側にも「またこいつと顔をあわせるのか…」という思いはあるだろうけど、逆に言えば「職員側のメンタルケアは(うちの施設では)保障されない」という事でもある。そうパートの方が発言し、確かに…!と思った。上司は時々話を聞いてくれるけど、そういう仕組みとしては皆無である、
職員専門の精神科医とか配属されていても良いという事はずーっと前から職員の頭の中にあり、発言もしているのだけど、予算がないんだろうなあとの先輩の見解。

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その他施設側の事情について色々聞けて、そうなのかー…と思う。ユニット間の煮詰まりや職員のストレスを緩和するために時々職員を交換するのは?と先輩は案を出したそうなのだけど、大人の事情で無理なのだそうです。そうですか…腑に落ちない感じ。
先輩達は「太りすぎて風呂に入れるのにもこっちに物凄い負担で、といって特浴のストレッチャーにはこれも太りすぎて乗らないし…どっか別のところ引き取ってくれんかなあ…」「あの人がいないだけでもフロアは平和なのに…」と常々言っていたり、もっと倫理に反するような事まで言っているけど、そうでも言わないとバランスがとれない。

「週三回なら精神的にはどうなん、勤務できそうなん?」
の先輩の問いに、該当する入居者と少し距離を置けば今よりは続けられるのでは、と答えた。そんな風に色々と話を聞いてもらえる機会となってよかった。話が具体的に進む事でちょっとずつ不安定さが解消されつつあるような気がして安堵する。

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繭

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