ISBN:4838713746 単行本 マガジンハウス 2004/03/30 ¥1,890

二段組+400ページ超という圧倒的なボリュームに苦戦した。物理的に、だけでなく中身の濃さにもある意味苦しむ。調子の悪い時は読めず。だけど読み終わると不思議とこのくらいの濃さのものをもう少し読んでいたいような気分にさせられたというか。

思わず目をそらしてしまう要素満載なわけで、それだけならありがちとも言える気がするが、それを「笑い」に巧みに結び付けている。それも単純な「ブラックな笑い」とは違う複雑なものを抱かされて、物凄くもやもやとする。大人計画の舞台を観た時の感じそのままで、グロテスクなものの塊を整理のつかないまま投げつけられ、あたふたしたり半泣きになったり自問自答したり…そういう感じがした(どんな?)

中盤が一番面白かったけど、後半でストーリーと松尾さん本人の記憶とが交錯して小説としては破綻していく部分も、新しいとは思うし印象的だった。

コメント

繭

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索